I’ll Be Glad When You’re Dead, You Rascal You.
限りなくニューオーリンズの香りがする作品です。とくに13曲め、アイル・ビー・グラッド・ホエン・ユア・デッド、ひどいタイトルですが、ブラスが効いていてきもちのよい曲です。
ドクター・ジョンは、ニューオーリンズ出身といわれ、この土地にある魅力をたくさんそなえ、そのなかにブードゥー音楽やファンク、ブギーの要素の影響がみられます。
よほどのブルース好きでないと、このアルバムを全曲きくのは退屈してしまうかもしれません。
けれども13曲目のこの曲は、きけばきくほど、繊細すぎるほどの音楽テクニック、さまざまな技巧がこらされていることがわかります。それに独特のリズム感。
この曲にはなにか、瞬間的な、なにかを突破するような圧倒的な心地よさがあるのです。
黒魔術に深く傾倒していたともいわれるドクター・ジョン。ローリング・ストーンズとも親交があったようです。