1977年、ロンドン。
パンク・ムーヴメントが起き、そして2年で終息した。
しかしパンクはこのあと、いろんな姿、かたちをとって、スピリットとして今もつづいている。
たとえば、グランジ。
1990年代の初めから大きな支持を集めつづけているこの音楽は、パンクがなかったとして生まれ得たであろうか。
実はパンクの発祥は、アメリカのパティ・スミス、テレヴィジョン、ラモーンズなどの存在によって、1970年代前半にすでにあった。これは1950年代のビートニクス、それ以前のロスト・ジェネレーションからつづいてきたものだ。
ロスト・ジェネレーションの筆頭にあがるのは、やはりアーネスト・ヘミングウェイ(作家)であろうし、ビートニクスのそれはアレン・ギンズバーグ(詩人、詩集「Howl 吠える」など)、ナム・ジュン・パイク(現代音楽)、ヨーコ・オノ(音楽家)、ジャック・ケルアック(「路上」を名作としてもつ作家)、などの存在であろう。