Walk on the Wild Side

ルー・リード ワイルドサイドを歩け。

ルー・リードには、どこか退廃的なかげりがつきまといます。
暗くうなるようなヴォーカル、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのダークなイメージ、彼につらなるヘロインや、ゲイという生き方など、さまざまな要素がからみあって思い起こされるからでしょう。
人生の裏街道を歩いてはいけない。人はつねに頭をこうこうとあげて、表街道を歩かねばならないという文章をよんだことがあります。
それはあまりにも道徳的な考えで、かたくるしく、裏街道をあるかざるをえない人を無視しているように感じられました。

しかし、このことばはそういう意味ではなかったのです。
そのことはルー・リードのこの曲の歌詞をよむとよくわかります。ルー・リードにイメージされるさまざまなことは、ルー・リードが、一見、裏街道をあるいているようにみえますが、この曲で彼は重いものを背負いながらも、こうべをあげ、ワイルドサイドを歩いているのです。
そしてそれをかっ色の女たちが賛美して、うたいつづける。
ルー・リードは表街道を堂々とあるいているのです。

この曲はある種の、生きるうえでの到達点さえ、あらわしているかも知れません。
永遠の名曲であり、いろんなことを考えさせられる曲でもあります。

Holly came from miami f.l.a.
Hitch-hiked her way across the u.s.a.
Plucked her eyebrows on the way
Shaved her leg and then he was a she
She says, hey babe, take a walk on the wild side
Said, hey honey, take a walk on the wild side

Holly came from miami f.l.a.
Hitch-hiked her way across the u.s.a.
Plucked her eyebrows on the way
Shaved her leg and then he was a she
She says, hey babe, take a walk on the wild side
Said, hey honey, take a walk on the wild side

Candy came from out on the island
In the backroom she was everybodys darling
But she never lost her head
Even when she was given head
She says, hey babe, take a walk on the wild side
Said, hey babe, take a walk on the wild side
And the coloured girls go

Candy came from out on the island
In the backroom she was everybodys darling
But she never lost her head
Even when she was given head
She says, hey babe, take a walk on the wild side
Said, hey babe, take a walk on the wild side
And the coloured girls go

Little joe never once gave it away
Everybody had to pay and pay
A hustle here and a hustle there
New york city is the place where they said
Hey babe, take a walk on the wild side
I said hey joe, take a walk on the wild side

Sugar plum fairy came and hit the streets
Lookin for soul food and a place to eat
Went to the apollo
You should have seen him go go go
They said, hey sugar, take a walk on the wild side I said, hey babe, take a walk on the wild side
All right, huh

Jackie is just speeding away
Thought she was james dean for a day
Then I guess she had to crash
Valium would have helped that dash
She said, hey babe, take a walk on the wild side
I said, hey honey, take a walk on the wild side
And the coloured girls say

Candy Darling

このビデオ 中ほど、特に目をひく女性・・・

彼女は本来、男性に生まれた人です。女装の人です。
キャンディ・ダーリングといい、アメリカ現代文学の巨匠、テネシー・ウィリアムズと仲良くなりました。アンディ・ウォホールのスタジオ The Factory ( ザ・ファクトリー )に所属していました。
そのころのことが、テネシー・ウィリアムズの自伝書によく描かれています。
これはテネシー・ウィリアムズ、フィッツジェラルドとおなじく、落ち目になったころの文章です。


むろん、相変わらず、パトリック・ベドフォードはすこぶる好意的だ。だけど私は ― おそらくプライドを傷つけられたから ― 芝居が終わったときはすっかり腹が立って、表向きだけは冗談を装ったが、これから先は女の楽屋をつかうか、キャンディの楽屋を使うかすると言ってやった。 ― キャンディ・ダーリングは男装趣味だと言うので、特別に別室が与えられているのだから。彼女は、ついでながら、キャストのなかで私の一番の親友になろうとしている。

私は舞台衣装のままで劇場を出た。その前にキャンディの部屋に寄って、ジョー・アレンのレストラン ― 西46丁目にある演劇人たちの集まるナイトクラブ ― へいっしょに行かないかと誘った。その前の晩に、キャンディ自身が感じのいい店だと言っていたからだ。彼女は豪華な50年代スタイルで正装した。頭にはすごく似合うブロンドのかつらをつけ、そのうえに黒のベルベットのクローシュをのせて、額の上をきらびやかな宝石で飾った。

キャンディはゆうに180センチを超えるし、わたしは167センチしかないから、二人がクラブに入ったときは、なかなかの登場ぶりだったにちがいない。私は(農園帽)をかぶっていた。これは劇中でかぶろうと思って仕入れた30ドルの西部帽で、広幅のつばがさっと上方へそっているものだ。

クラブのマネージャーは暖かく私たちを歓迎し、私たちは楽しく語り合った。キャンディは(星屑)という自作の詩を読んでくれた。胸を打つ詩だった。私たちはめいめいの私生活やその寂しさのこと、(男たち)とのつきあいの難しさなどについて話し合った。

それから私は彼女を送って行った。彼女の複式アパートメントの隣はクリスチャンサイエンスの教会で、いつもそこから健康的な電波を受けていると言っていた。アパートの入り口まで送って行ったとき、彼女はなかに入らないかと誘ってくれたけれども、私は断った。疲れてもいたし、もう一滴も飲みたくなかった。

鳴海四郎氏訳より /テネシー・ウィリアムズ回想録 /白水社

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