20th Century Blues

マリアンヌ・フェイスフルは今、世界中の歌手のなかで、3人しか歌えないといわれる歌を歌い、大歌手であるとともに、映画『柔らかい手』などでの名演で、圧倒的な女優ともいえます。
彼女の音楽界へのデビューは、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーとの恋愛関係からはじまっています。
本来はハンガリーの貴族、「マゾヒズム」ということばの語源にもなった、マゾッホ『毛皮のヴィーナス』の家系に生まれました。ながらくヘロイン中毒でした。

1990年来日。観客は多くが女性たちだった。
女の子たちが、花束やぬいぐるみを彼女に手渡し、それらを受け取るマリアンヌは本当に優雅でした。
けれどその手には刺青があります。
彼女の身につけてきたもの、人生を共にしたもの、そのすべてが今、マリアンヌを輝かせているのでしょう。かなりのハスキーボイスですが、それが卑猥に猥褻になってゆくところがたまりません。
1990年代、彼女は自叙伝を発表しました。彼女自らの姓と人生を表現したのでしょうか。タイトルは FAITHFULL


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