ZOO MUZIK EXPRESS

古い曲をyoutubeで聴こうとして検索すると、突然、最新のなにかしらのCMが入ってくることがあります。それは楽器というものを使わなくても、作曲できる曲であったりします。そんなとき、このCMソングも、源をたどっていけば、どこかで、古いブルースや、黒人が労働と差別を強いられた歴史のなかで生まれ、うたいつがれてきた曲たちと、つながっているかも知れないと思うことがあります。

ZOO MUZIK EXPRESSでは、ロックの歴史のなかに刻印された、さまざまな名曲を、時代を問わず、またロックというジャンルも問わず、もういちど聴いてみたいと思っています。

ZOO MUZIK EXPRESS aimerais réfléchir à la manière dont ces musiques ont marqué l’esprit humain et à la manière dont elles sont encore BELLES et COOL

黒人の口ずさむブルースから、60年代のビートルズ、ローリング・ストーンズ、エリック・クラプトンなど、数知れず多くの新しい音楽が生まれました。そしてそこからまた、さまざまな実験がおこなわれ、プログレッシブ・ロックなどが登場しましたが、70年代、ロックというものが、その真髄をよくつかめなくなりはじめ、それに不満をいだく若者たちが、不況という背景をもって、パンクを生み出しました。しかしパンクは2年で終わったといわれますが、ムーヴメントとして登場するまでには、60年代のロックとおなじように、アメリカのロスト・ジェネレーションや、ビートニクスたちの存在とも、ふかくつながりを持ちつづけてきたのです。
パンクがあらわれたことで、ロックの形態はより自由になり、ニュー・ウェイヴ、グランジの時代もやってきました。しかしノイズのように、音そのものが何なのかという活動が、ヒットチャートにあらわれる名曲の裏側で、60年代後半からしずかにずっと存在しつづけていたりします。

ZOO MUZIK EXPRESSでは、これからも、この長い歴史をもつことになったロックについて、さまざまな曲たちが、どのように人間の心に印象づけられてきたか、そして音楽のみならず、あらゆる表現活動とどのようにからみあっているのか、どんなに今もまた美しく、かっこよくありつづけているのかということを考えていきたいと思っています。

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ローリング・ストーンズとその創始者ブライアン・ジョーンズについての映画があります。特にインパクトのある作品というわけではないけれど、ながれる曲の選曲がいい。
ストーンズのメンバーのなかで、誰よりも美しく、才能にめぐまれているといわれていたブライアンが、英国の階級差別意識 (また人間の階級差別意識でもある) のなか建設業者に殺されるまでを描いた映画です。
この映画の主人公がブライアン・ジョーンズでないことは、何度かくりかえしてみているうちにわかってきます。ここでの主人公は建設業者フランク・ソログッドなのです。ちょうどフェリーニの「道」で、最初はジュリエッタ・マシーナを中心に展開されているように感じる悲しいストーリーが、実は相方の大道芸人の男について語られているのだとわかってくるような、そういう感じです。

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